Heart to Heart 設立の経緯

活動のきっかけは2004年の福田ひかるちゃん(当時4歳)との出会いでした。

ニューヨークの日本領事館を通して、コロンビア大学医学部で心臓移植手術を受けるために NY にやってくるひかるちゃんとご家族のお手伝いをしてほしいという依頼を受けたのが始まりです。

知り合いが一人もいない言葉の違う異国で、重い心臓病の治療生活を始めるということはご家族にとって大きな不安であるのは言うまでもありません。
当時 NY 駐在員家族として現地で暮らしていた2名と大学院の学生1名で、ご家族の生活面を中心にボランティアでサポートさせていただきました。

勝手の違うアメリカの病院のシステムから来る混乱や移植手術の重圧にご家族と共になんとか対応するのが精いっぱいでした。 それでも “ 一緒にやれば何とかなる ” という気持ちの下、お手伝いさせていただきました。

福田ひかるちゃんは移植手術は成功したものの、残念なことにその後の拒絶反応でお亡くなりになりました。 ご両親はじめ、ご家族、医療者、そして私たちの悔しさと悲しみは計り知れず、悲しい思い出として記憶に深く刻まれております。

その後、私たちは心臓移植患者さんをボランティアでサポートする会『 Heart to Heart 』を設立いたしました。
病気を受け止めて深い絶望を乗り越え、勇気を持って治療にトライする患者さんとご家族を目の当たりにし、今後続くであろう移植患者さんを同じ日本人として NY でお手伝いしたいと考えるようになったからです。